坂東園長さんの話から生き方を見つめる(10/26)

 おぼろな太陽の光が射し、きりっとした冷たい空気に包まれる朝です。
 静かな放課後の教室を回っていると、思わぬ生徒の姿に出会うことがあります。

 昨日、もう何人も残っていない2階フロア。3年1組教室では、学習専門委の活動に取り組む人。3年2組では教育相談の待ち時間に自主的に拭き掃除している人。人目の届かないところであっても黙々と働く生徒の姿を見られることは幸せです。


 さて、今月の生活目標は「将来や進路を見つめる」でしたが、各学年、職業や高校調べなどを盛んに行っています。
 昨日は1年生の職業講話として、旭山動物園の坂東園長様が来校してお話をしてくださいました。以下、私なりの要約から。(もし主旨とずれていたら園長さんにお詫び、ですね)

 「親の度重なる転勤によって学校生活になじめず、昆虫や生き物とのふれ合いに明け暮れた少年期を過ごしました。その中で芽生えた『生き物の命を助けたい』という思いから獣医を目指しました。大学受験は、やる時にしっかり(勉強を)やっていなかったのでとても苦労しました。やっと合格した大学では、畜産動物の死と向き合う中で『命を粗末に出来ない』ことを痛感します。その後、当時は傾きかけていた旭山動物園に職を求め、動物たちの生き様から気高さや生命の尊厳を感じ取り、それぞれの素晴らしさを伝えたいと思うようになりました。」

 そして、これまでの人生を振り返った時、「夢は願えば叶うほど甘くはないが、その時その時を一生懸命生きることが大切であり、いろんなものに関心を持って感性や可能性を磨いてほしい」とエールを送ってくれました。


 講演を聴いた生徒の感想から...「動物園で働く苦労や素晴らしさを実感しました。次行く時はよく見たいです。」「人間と動物が共生できる社会の実現を目指したいです。」などなど。
 動物との共生、生命の尊さ、進路や将来の選択、生き方や考え方...皆さんは何を感じたでしょうか。素晴らしい講演に感謝します。坂東園長さん、ありがとうございました。


 引き続き今日は2年生が旭川実業高の体験学習会に参加しました。普通科、商業科、工業科、それぞれの興味にあわせて見学し、楽しんでいたと聞きました。2年生もこの機会を通して、高校生活が近づいてきた実感をもって自分の進路を真剣に見つめ、希望を手に入れるための努力のきっかけになることを期待しています。

 3年生はいよいよ明日明後日に期末テスト。3年生の先生方も皆さんの頑張りを祈るようにしています。精一杯ガンバレ! 

1IMG_6886.jpg

1IMG_6894.jpg