今回は6月から7月にかけて行ってきた「ICTを活用した1人1授業」のリフレクションを行いました。様々な教科の教員で構成されたグループを作り、各自で実践した内容を交流して、ICTの効果的な使い方について学び合いました。
1人1授業の取組も3年目を迎え、これまでよりも高度な実践を行う場面も増えてきました。研修部としては、「学校におけるICTを活用した学習場面」(「学びのイノベーション事業」実践研究報告書)の「C 協働学習」について重点を置いて研究を進めているところですが、教科によっては取り込むのが難しいという声も聞かれ、単元の中でいかに工夫を図るかということが今回の協議の中心になりました。
今年度は、生徒主体の学びを促すために、生徒自身がアプリを選択・活用して課題の解決を図る「新たな学びのスタイル」を提案しています。協議の後は本校リーディングDXスクール担当教諭の理科における実践報告があり、様々なアプリを活用したレポート作成についての成果や課題が共有されました。
全体を通して、学びのDX実現に向けた「個別最適な学び」「協働的な学び」の創造について、着実に積み重ねがなされていることを実感することができました。
今回は「学びのDX研修Ⅱ」と題して、学びのDX実現に向けた「個別最適な学び」「協働的な学び」に係る研修を行いました。
始めに文部科学省初等中等教育局学校デジタル化プロジェクトリーダー 武藤 久慶 氏の研修動画「何故GIGAスクール構想を進める必要があるのか?」を職員全体で視聴し,GIGAスクール構想の本質,指導の個別化,共同編集,協働的な学習についての理解を深めました。多くのICT活用の実践例から学ぶことができ,大変有意義なものとなりました。
その後,各教科部会に分かれ,主に協働学習を行う学習活動の工夫について協議しました。今回の研修を活かして,生徒が自ら学ぶ授業作りに励んでいきます。
令和5年度からの研究主題を、「"自ら学ぶ"緑中生の育成~学びのDX実現に向けた「個別最適な学び」「協働的な学び」の創造~」とし、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に資するよう、これまでの実践とICTを最適に組み合わせることにより、学びの質の向上につなげるための研修体制をさらに高めていきます。
【コンセプト】
・全ての生徒の可能性を引き出す、「個別最適な学び」「協働的な学び」の充実
・対面指導と遠隔・オンライン教育とのハイブリッド化による指導の充実
・"1人1台"を活用して、教科の学びをつなぐ。社会課題の解決に生かす
・異校種や他地域とつながる"深い学び合い"
Society5.0を迎えたこれからの学校教育は「教わる時代」から「学ぶ時代」への転換がより一層重要視されます。その中で教師は生徒の学習を補佐し、生徒主体の学びを促す役割を担うことになります。「課題の解決の見通しは?」「そのゴールは?」「何のツールでどのように進めるか?」「理解できたこと、さらに学びたいことは何か?」といった学びのプロセスを、生徒自身が自分ごととして選択・活用していくために、教師側はツールを与え、気付きを促す手立てを講じる、という役割が重要になります。
また、「情報活用能力」をはじめとした各教科等で育成を図る資質・能力についても、引き続き焦点化を図り、「教科等横断的な学び」の視点での「深い学び」の実現に向けた授業改善に取り組んでいきます。
【研究主題(本年度 1/3年計画)】
"自ら学ぶ"緑中生の育成
~学びのDX実現に向けた「個別最適な学び」「協働的な学び」の創造~
本研究は、令和5年度から令和7年度までの3か年研究とし、教育目標の達成に向け、年度の重点目標や生徒の実態を踏まえ、研究対象を学習(全教科・全領域)指導とする。研究のコンセプトとして
「全ての生徒の可能性を引き出す、個別最適な学び・協働的な学びの充実」
「対面指導と遠隔・オンライン教育とのハイブリッド化による指導の充実」
「"1人1台"を活用して、教科の学びをつなぐ。社会課題の解決に生かす」
「異校種や他地域とつながる"深い学び合い"」
を掲げ、情報活用能力の育成を中心として、ICTを効果的に活用した「主体的・対話的で深い学び」の充実に向けた授業改善についての研究を進める。ねらいを達成するためには、全教職員が学校課題を捉え、目標や課題を共有化し、研究への参画意識を高め、日常の授業改善につなげることが大切である。研究組織の単位の主体を学年部会とすることにより、各学年の生徒一人ひとりの実態を的確に捉えた交流や各専門教科の特性を活かして切磋琢磨したり、教職員相互のコミュニケーションを活性化したりするなどして各学年の同僚性(チーム力)を築きながら、学校の組織力を高めることが重要である。また、研修部、GIGAスクール推進委員会、学年部等を関連付けて機能させることにより、協働体制を確立し、本校の組織力を最大限に発揮した主題研究を推進し、職場内に「教師力を高め、磨き合う校内研究」の雰囲気づくりを大切にした授業改善に取り組みたい。
〇R5研修計画.pdf
〇緑中の主・対・深.pdf
今回は、今年度の校内研修の成果と課題について、全体で共有を図りました。
前半は「個別最適な学び」「協働的な学び」の再確認と、今年度の研究のつながりについての全体共有・教科毎の交流を行いました。「指導の個別化」は、一定の目標を全ての生徒が達成することを目指し、個々の生徒に応じて異なる方法等で学習を進めることを示し、「学習の個性化」は、個々の生徒の興味・関心等に応じた異なる目標に向けて、学習を深め、広げることを意味し、その中で生徒自身が自らどのような方向性で学習を進めていったら良いかを考えていくことを示すとしています。
今年度、研修部では教科等横断的な「深い学び」を通して「情報活用能力」の育成を図るため「旭川市小中学校 情報活用能力体系表」を基に、各教科で育成を図る「情報活用能力」を設定し、授業実践を積み重ねてきました。
次年度の目標は、北海道教育委員会「ICT活用授業指針」の「〈STEP3〉"1人1台"を活用して、教科の学びをつなぐ。社会課題の解決に生かす」です。これは、指導と評価の一体化を通して、目標達成されたかというところを、端末をどう効果的に活用しながら、主体的・対話的な学び、深い学びの位置付けを進めていくかという、学びの本質に迫るところです。
後半は、昨年11月に実施した授業アンケートの生徒回答から課題の見られた「課題設定・追求能力」「自己調整能力」等について、次年度育成を目指す生徒の姿を研修部から示し、理解を深めました。
教員の免許更新制が解消されたことに伴い、次年度から教員の資質能力の向上を目指す「新たな教師の学びの姿」の実現に向けた研修制度が進められていくことになります。「教師に求められる資質能力」については、共通的に求められるものを、①教職に必要な素養、②学習指導、③生徒指導、④特別な配慮や支援を必要とする子供への対応、⑤ICT や情報・教育データの利活用の5つの柱で整理しており、次年度の校内研修については、これらの趣旨に則った研修内容を展開していくことを確認しました。次年度も「自ら学ぶ緑中教職員」を合言葉に研修を進めていきます。
今回は、研究授業を収録した動画を各自あらかじめ視聴し、それについての研究協議を行いました。授業は第2学年理科「生物のからだのつくりとはたらき」。ヒトの感覚器官、運動器官、それらを結ぶ神経系、反射について、実験を通して考察を深めることを課題として展開されました。
まず、研修部から協議のねらいや柱、進め方について説明がありました。
【協議の柱1 主体的・対話的で深い学びについて】
【協議の柱2 ICTの効果的な活用について】
協議はグループに分かれて行われ,ワークシートと付箋を活用しながら,柱に沿って成果と課題について意見が交わされました。
「実験が生徒の興味を引くものになっていた。」「知識を自分の生活と結び付けて考えさせたり、まとめたりすることで、『深い学び』へとつなげられていた。」といった成果の一方、「生徒から『なぜ早くなったのか』という疑問が出そうなので、それを基に課題を示しても良いのではないか(「問題」と「課題」を逆にしてみてはどうか)」等の改善点も挙げられました。
ICTの活用に関しては、「他の意見や考えを含めてまとめる活動が効果的であった。」「ホワイトボードを使うなど、ICTに縛られずに有効な手立てが取れていた。」等、「協働的な学び」につながるものであったという成果の一方、「自分以外の考えを見られるのは良い反面、考える時間を確保する必要もあるのではないか」等、生徒の思考時間の確保についての課題も挙げられました。
今年度の本校の研究の成果が現れ、さらなる授業改善に向けて参考になる授業でした。
学習指導案
校内研修⑥ワークシートまとめ
今回は「教科等横断的な『深い学び』の実現に向けた授業改善」について研修を行いました。まずはじめに、全体で「『令和の日本型学校教育』の推進のための情報化の動向」についての動画を視聴し、中教審答申で示されている「個別最適な学び」「協働的な学び」の実現に向けた教育方法の成果や、指導の改善点などについて理解を深めました。その後、「個別最適な学び」に関して、今後の授業改善(特に「深い学び」)にどう結びつけていくのか、具体的な実践についての展望を個人で考え、小グループに分かれて協議を行った後、全体交流を行いました。また「GIGAスクール構想の本質」に関して、各教科で育成を図る「情報活用能力」とのつながりについても、活発な話合いを行うことができました。
今回は6月から7月にかけて行ってきた「ICTを活用した1人1授業」のリフレクションを行いました。
様々な教科の教員で構成されたグループを4つ作り、各自で実践した内容を交流し合って、ICTの効果的な使い方について学びました。理科ではipadのカメラを使って生物の細胞分裂の様子を鮮明に捉えて提示したり、保健体育では運動の様子をペアで撮影し合って、それを見て動きの改善に努めたりするなどの活用の仕方が紹介されました。
普段は他教科との交流場面が少ないので、今回の研修で互いに様々な活用方法を学ぶことができ、大変有意義な研修にすることができました。
「学習場面に応じたICT活用事例」はこちらから
今回は5月に行った生徒による授業アンケート結果をもとに、昨年度のものと比較しながら成果や課題を話し合いました。
成果が見られた項目では「先生方は授業で、学習の見通しや手順を示している。」で「そう思う。」と答えた生徒が昨年の5月は60.7%であったのに対し、今年の5月は68.7%でした。
また、「先生方の授業は、『発問』や『指示』が分かりやすい。」で「そう思う。」と答えた生徒が、昨年の5月は51.1%であったのに対し、今年の5月は62.8%でした。
いずれの項目においても肯定的な回答が95%以上にのぼり、日頃の教師の取組が十分評価される結果となりました。
反対に課題が見られた項目では「自分は『私語をしないで、集中しよう』が守れている。」で「そう思う。」が昨年度51.9%であったのに対し、今年度は50.7%。また、「自分は『思い切って質問しよう』が守れている。」が 昨年度25.7%であったのに対し、今年度は21.8%でした。
今後は、成果が見られた項目はさらに伸ばしつつ、課題が見られた項目は具体的な数値目標を設定して全教職員でよりよい授業作りに取り組んで行くことを確認しました。
本校の実践や研究の成果を他校や他地域の学校に発信したり、交流を深めたりする中で、研究をさらに発展させ、生徒に還元させていく目的で、他校との授業交流を進んで実施しています。
今回は、オホーツク管内遠軽町立白滝中学校 加藤 敦 校長先生、佐通 愛 研修部長、谷本 有彩 教諭に、第2学年国語、社会の授業を参観いただきました。
その後、本時の授業や両校の研究の推進について協議を深めました。
授業については、終末の場面で生徒を指名した意図や、グループで出された意見を全体に反映させるための工夫について等、議論が交わされました。
また、「主体的・対話的で深い学び」の充実に向けて、「振り返り」の重要性や各教科での時間の確保等、課題となる部分を確認し合いました。
今後も、本目的に沿って、他校との交流を積極的に進めていこうと考えております。授業交流等希望される学校がございましたらご連絡ください。
今回は情報活用能力の育成に向けた具体的な手立てや方策について各教科部会で話し合いました。
「旭川市小中学校情報活用能力体系表」を基に、学習によって習得した概念や考え方を活用した「見方・考え方」を働かせ、知識を交互に関連づけてより深く理解したり、情報を精査して考えを形成して表現したり、問題を見いだして解決策を考えたり、思いや考えを基に創造したりする「深い学び」にどのように迫るのかを協議しました。
今後、それぞれの教科で実践していきます。
校内研修②ワークシートまとめ